製造工程
当社の生産ラインの特徴は、様々な受注形態と求められるデザインに対応できる、「全工程一貫」を構築しております。
一つ一つの工程に積み重ねてきた技術をいかし、より良い製品を、より安く、より早くお客様に提供できるワンランク上のモノづくりを追求しています。
80種類を超える工程の中から主なものを紹介します。
01
鍛造工程
文字通り金属を鍛錬して造る
材料切断
材料を切るロール状になっている原材料を製品に合った寸法で切断。
高炭素鋼(S55C~S58C)そしてCr-V(クロームバナジウム鋼)を使用

加熱
材料を加熱する熱間鍛造を採用しているため鍛造を打つ前に材料を適切な熱で加熱
鍛造
熱した材料をハンマーで潰す熱した材料を金型に置き鍛造ハンマーで潰します。
文字通り金属を鍛錬して造ることにより高い強度と靭性を得ることが出来ます。

バリ抜き
余分な部分を取り除く鍛造によってはみ出た肉を抜き型で取り除きます。
(鯛焼きの周りの余分な皮を取り除くイメージ)
焼鈍(なまし)
低い温度で加熱する鍛造あがりの硬さのムラを無くすため鍛造時よりも低い温度で加熱します。
この処理を行うことにより製品が柔らかくなり今後の加工がし易くなります。

ショット掛け
金焦げを落とす鍛造後の製品は加熱したことにより酸化物の屑(スケール)が付きます。
砂のような鉄の非常に小さな玉をぶつけ金焦げを落とします。


02
機械加工
±0.001㎜の高精度加工
模様押し
模様をつけるプライヤハンドル部分の滑り止め模様をつける作業です。

仕上げ押し
プレスするショット掛けをしても鍛造生地の様々な凹凸や厚みのムラは残ります。
それを金型の上でプレスし地肌をきれいに滑らかに整えます。
ペンチなどとは違い、スライドさせて口開き調節をするプライヤ類は、合わせ面の凹凸や厚みの寸法公差は致命傷です。ガタツキがなくスムースな口開きのためにこの工程は不可欠です。
歯切り
くわえ部の歯を切るこの歯切り工程でプライヤの精度が決まります。
くわえ部の歯を切る作業のことです。
カッターの歯の形状を替えることで様々なくわえ部の形にすることが出来ます。
ものを掴んだ時の力のかかり具合など設計技術が要求されます。

第一研磨(粗研磨)
バリを削る製造工程の中で、2回行われる研磨のうち最初の研磨。鍛造のバリなどを削ります。
「鍛造工程-4」の工程で取り除けない鍛造のバリを取り除きます。
孔明け
孔(あな)を明けるプライヤの瓢箪のような孔(あな)を明ける作業です。
大小口開きが調節できるプライヤ独特の工程です。

マーク打ち
刻印を付けるプライヤ本体に刻印マーク(ブランド・品番・JISマーク・原産地表示など)をプレス機で打刻します。
印刷マークはレーザーマーキングなどは表面処理後にマーキングします。


03
熱処理
鍛造品の品質の要
焼入れ、焼き戻し
加熱して冷す「鍛造工程-5」の焼鈍(なまし)で柔らかくなった製品を硬くする熱処理です。
焼入れ焼き戻しの2工程があります。
焼入れは決められた温度で加熱し、その後、油の中で冷やします(油冷)
焼き戻しではそれを再度加熱し、焼き戻します。
製品の硬度、粘り、耐久性を持たせる為に非常に重要な工程です。
温度管理、時間管理、酸化させない設備などがムラのない均一化された硬度を生み出します。

04
研磨
一本一本磨き上げる
ショット掛け
表面を整える「鍛造工程-6」の工程と同様ですが、ここではさらに小さい鉄球を使用します。
製品の表面をより整えていきます。

第二研磨(仕上研磨)
磨き上げる「機械加工-4」の第一研磨では粗研磨でしたがこの工程は仕上研磨です。
製品を一本一本磨き上げていきます。


05
表面処理(塗装)
鍛造品の品質の要
表面処理
塗装する化学的に処理する防錆加工です。
当社の商品の大半はクロームメッキを施します。
またメッキ品よりも錆びにくいカチオン電着塗装も採用しています。


06
組立て
部品を組み立て完成形にする
組立て
合わせるプライヤは表面処理が終わるまで左右別々に生産されます。
それがこの工程で初めて1つになります。
5000本の右側と5000本の左側を無作為で選んでも先端がぴったりと合う。
ここがプライヤ製造の難しさであり、"IPS品質"です。

ディッピング
ビニールグリップ付け持ち手のグリップ付けの工程です。
液体に付けるのですがその為に製品をまず加熱し、そのあとでゾル液につけます。その後もう一度加熱して定着させます。
色や素材、本体の大きさによって焼き付け時間や浸す時間が変わります。


07
検査・出荷
妥協を許さない徹底したチェック
製品検査
検査する外観上のメッキ不良やキズはもちろん目に見えない部分の検査も行います。
高度検査、永久ひずみ検査、切れ味検査など、JIS規格よりも、数段厳しい社内検査基準で検査します。

出荷
製品を発送する各工程の検査に合格した商品が梱包時に1丁1丁すべて最終検品され、そこで合格した商品のみ出荷されます。
もし商品が形になっていたとしても品質基準に満たないものは出荷せず、工程をやり直します。
「本当に良いモノをお客様のもとへ」想いを込めて梱包をし、出荷しています。
